親知らずの痛みの原因にアプローチ
WISDOM
一般的に親知らずと呼ばれる歯は、専門用語では第三大臼歯や智歯といいます。親知らずの存在自体が問題になることはありませんが、通常でない生え方をしているばかりに、虫歯になりやすかったり痛みがあったりと、さまざまなトラブルを引き起こしている際には抜歯をおすすめしています。親知らずの生え方に合わせて、部分的に削ったり分解したりと、適切な方法で抜歯いたします。
親知らずと歯並びの関係性
親知らずが生えることで歯並びが悪くなるという関係性に関して名言している書籍や論文などはあまりありません。しかし、親知らずを残したままの患者様が、歯並びが悪くなってきた気がするとおっしゃる方が多いため、関係が否定できないと思っております。
親知らずの痛みの原因となる要素
・歯磨きがしづらく、歯ぐきが腫れたり虫歯になりやすい
・食べ物が詰まりやすい
・歯ぐきが腫れた際に反対の歯が噛みこんで痛い
抜歯をお勧めするケース
・親知らずが原因で痛みや腫れを繰り返している
・親知らずが虫歯になっている
・親知らずの手前の歯が虫歯になっており、治療に際して親知らずが邪魔になる
・歯磨きが困難な位置にあり、歯周病の原因となっているなどのトラブルの原因となる可能性が高い
必ずしも抜歯しなくて良いケース
・正常に生えており、歯磨きもしっかりできている
・しっかりと反対の歯と噛んでおり、機能している
抜歯後の注意点
・抜歯後、唾液が赤くなる程度の出血が1日ほど続きます。少量の出血であれば心配ありません。
・歯を抜いた部分が血液の塊で満たされ、血餅というかさぶたのようなものを形成して治癒していきます。この血餅が取れてしまうと治癒が悪くなりますので、唾液に血が混ざらなくなるまでは強いうがいはお控えください。
・痛みや腫れの経過は人それぞれです。抜歯3~4日くらいをピークに腫れることがありますがその後落ち着いてきます。長くても2週間ほどでほとんどの場合落ち着きます。
・止血を図るため、抜歯当日は激しい運動、飲酒、長湯など、体温が上がるような行為はお控えください。
- 抜歯後、通常どの程度腫れますか?
- 個人差がありますが、おたふくかぜと同じくらい腫れることがあります。
- 腫れる期間はどのくらいですか?
- 通常は3~4日くらいをピークに腫れますが、長い方は2週間ほど続く場合もあります。
- 危険な腫れ方はありますか?
- 抜歯後にすぐに大きく腫れて、呼吸がしにくくなるような場合は危険ですのですぐにご連絡ください。
- 抜かないで治す方法はありますか?
- 腫れた場合などに抗生物質で症状を抑えることはあります。
ただし、原因は残ったままですので、再発する可能性があります。
- 親知らずの抜歯前の注意は?
- ・血液をサラサラにするお薬や骨粗鬆症の薬を服用されている方、基礎疾患のある方は、事前に主治医に問い合わせる必要があります。
・体調が悪い場合はお身体への負担が大きくなることがありますので、抜歯を延期した方がいい場合があります。
・抜歯後しばらくはお食事ができませんので、軽く食事を済ませてからご来院してください。直前の食事は嘔吐を伴う可能性があるため、少し前に済ませるようにしてください。
- 親知らずの抜歯は大体どのくらいの時間で可能ですか?
- 親知らずの状態によりますが、通常ですがまっすぐ生えているものは15分~20分程度、横向きになっているものは30分~45分ほどで抜歯可能です。
- 親知らずの抜歯はいくらかかりますか?
- 親知らずの生え方により変動がありますが、3割負担で¥5,000~¥9,500 (税込) ほどかかります。
- 抜けなくて途中で中止されることはありますか?
- まれにあるかもしれませんが、ほとんどの場合すべて抜歯します。